Liferayポイント解説第1回「Liferayとは」では、Liferayの特徴などについて紹介します。
概要
Liferay(ライフレイ)は、オープンソースのWebシステム構築用フレームワークです。各種サービスと連携して「エンタープライズポータルサイト」や「部門別ポータルサイト」などを構築できます。
オープンソースポータルとしては世界でトップシェアを誇ります。
主な特徴
世界シェアトップ
米調査会社ガートナーの調査によると、Liferayはオープンソースポータルでの世界市場シェア1位になっています。コミュニティには7万以上のユーザが登録されています。
導入事例
Liferayはさまざまな分野での導入実績があります。「オーストラリア政府」「アラブ首長連邦政府」など、世界中の多くの企業サイトや政府サイトなどで利用されています。
多様なポータルサイト構築
Liferayは多様なサイトを構築できます。
- エンタープライズポータルサイト
- 社内用ポータルサイト
- 部門用ポータルサイト
- プロジェクト用ポータルサイト
- グループ企業用ポータルサイト など
「ユーザ/グループ管理機能」「アクセスコントロール機能」などにより、「大企業の複雑な組織体系」や「部門横断型組織体系」などにも対応できます。
マルチテナント
Liferayは「マルチテナント機能」にも対応しています。1つのLiferayインスタンスに複数の仮想インスタンスを作成して、ドメインごとに管理者やデータベースを設定できます。
この機能を利用することにより、ドメイン名が異なるグループ会社Webサイトを、1つのLiferayサーバにまとめることも可能です。
ポートレット
LiferayのWebページは「ポートレット」という部品(機能コンポーネント)で構成されています。
以下のようなポートレットが90種類以上用意されています。
- 掲示板
- スケジュール
- ブログ
- ファイル共有
- ワークフロー
- ソーシャルコラボレーション
- 天気予報
- 株価情報 など
これらのポートレットを、ページにドラッグ&ドロップで設置し、プロパティを設定して利用します。
プラグイン
「プラグイン」とは、機能ごとにまとめられた「ポートレット」の集合体です。
サイト管理者は「プラグイン」単位でサイトへのインストールを行います。インストールされた「プラグイン」に含まれる「ポートレット」をページに設置できます。アップデートも「プラグイン」単位で行います。
プラグインは、大きく以下の2種類に分類されます。
- 機能追加用プラグイン—ポートレット
- Liferay機能オーバーライド(上書き)用プラグイン—テーマ、テンプレート、フック、extプラグイン など
サイト操作/管理
Liferayでは、ブラウザから以下のような各種サイト操作を行います。
- サーバ管理
- ユーザ登録
- ユーザアクセス設定
- ページ作成
- ページ編集(HTMLエディタ)
- ポートレットをページに配置 など
「ページデザイン」「画面レイアウト」などはドラッグ&ドロップで行えるなど、直感的で分かりやすいGUIで操作できます。ITに詳しくないエンドユーザでもページを作成して編集を行えます。
動作環境
Liferayは、多くのアプリケーションサーバ(Apache Tomcatなど)で動作します。
クラウド対応
「Amazon EC2」「Microsoft Azure」などのクラウドサービスでは、簡単にLiferayを展開して利用を開始できます。
シングルサインオン
SSO(シングルサインオン)システムと連携できます。Liferay(コミュニティ版)でも「LDAP」「OpenSSO」などとの連携を行えます。
開発ツール
Liferayには、開発ツール「Liferay IDE」が用意されています。日本語版「Liferay IDE」も利用できます。